「どういうdha epa dha

「どういうことですか?亜鉛 の サプリ
 ステラは愕然として言った。
「ちょっ」
 それなりに大きサプリメント マカく響いたステラの声に、宿屋の店主は辺りを警戒するようにきょろきょろと見渡す。そうして周囲をはばかるように小さな声で告げた。
「大きな声をださないどくれよ、周りゴーヤ チャンプルーに聞こえたら……」
「だって!」
 ステラの声のボリュームが上がる。
「突然、出ていけだなんて!」
 それに店主は不快げに顔をしかめた。
「しょうがないだろ、こっちも客商売なんだ。前科者が泊まってるなんて評判がたっちゃあねぇ」
「前科者って……」
「あんた、いろいろ騒ぎ起こしてんだろ。そ亜鉛の目立つ容姿だ、いろいろ見られてんだよ。人の口に戸はたてられねぇっていうだろ?」
「そ……っ」
 それは誤解だと言いかけたステラの耳に、ひそひそと話す声が聞こえた。
「ねぇ、見て、あれでしょ? 刑務所に入れられた奴って」
 横目で声の主を探ると、それはステラとそう歳の変わらない少女だった。彼女は友人と思しき人達と食堂のテーブルを囲んでいた。
「あー、泥棒しようとして止めようとした奴逆上して半殺しにしたんでしょ?」
「なんかさぁ、友達見てたけどやばかったらしいよ」
「やばー」
「やばーじゃないよ、目をつけられたらどうするのさ!」
 呑気に話すdha epa2人に、それまで黙って聞いていた少年が怯えたように言った。それにもう1人の少年が同調するように頷く。
「宿変えた方がいいんじゃね? 変に因縁つけられても困るし」
「あ、あーお客様、大丈夫ですよ、今すぐこっちのほう出て行かせますんで」
 その不穏な会話に店主は焦ったように笑顔を作ってそう言った。その後でステラへは一転して険しい顔を向ける。
「とにかく! 出てってくれ! あんたにいられちゃ商売あがったりだ!」
 それはとりつく島もない態度だった。

(どうしてわたしがこんなめに……)
 夕焼けに染まった街をステラは荷物を抱えてとぼとぼと歩いた。結局あの宿屋からは追い出されてしまった。その後いくつかの宿屋を訪ねて歩いたが、どこも満室だと断られてポリ ペプチドしまいステラは途方に暮れていた。
(嘘だわ)
 満室だというのは言い訳だ。だってステラが尋ねた後に入った客は追い出されている様子はなかった。ステラのことを泊めたくなくて満室だと言って追い払ったのだ。
(どうして……)
 頭の中はその言葉ばかりだ。ステラが一体何をしたと言うのだろう。みんなのために頑張っているだけではないのか。
(やっぱりおかしい)
 村にいた時はこんなではなかった。みんなステラのことを優先してくれて、このようなぞんざいな扱いなどされなかったのに。
 その時ふと、見覚えのある藍色の髪が視界に入った。
「レオンハルト様!」
 彼はその声に振り返り、ステラを見るとわずかに驚いたような顔をした。
「ステラくん。どうしたんだい、こんな時間に」
 その穏やかな声にほっと息を吐く。ステラは瞳を涙に潤ませて彼に駆け寄った。
「レオンハルト様、わたし、わた亜鉛し……っ!」
「……一体なにがあったんだい?」
 ステラは洗いざらい話した。みんなのために頑張ったが報われなかったこと、軍警察に逮捕されかけたこと、しかしそれは理由があっての行為でひどい誤解であること、そしてそのせいで宿を追い出されてしまったこと。
「……そうか、それは大変だったね」
 レオンハルトは慰めるようにそう言った。
「しかし……」
「レオンハルト様!」
 何かを言いかけたレオンハルトを遮り、ステラは彼に縋り付く。レオンハルトはわずかに不愉快げに眉を寄せたがそれは一瞬のことで、ステラは気づかなかった。
「わたしを、レオンハルト様のお家に置いてはいただけませんか?」
「……君を?」
 訝しげに目を細めるレオンハルトにステラは強く頷く。
「なんでもします! ですからどうか!」
 ミモザはレオンハルトの弟子として彼の家に滞在しているのだと風の噂で聞いて知っていた。ミモザにできるのにステラに許されないなどということはないだろう。
「レオンハルト様の弟子としておそばに置いてください!!」
「……なんでも、か」
 レオンハルトはふぅ、と小さく息をついた。
 そしてじ、とスゴーヤ チャンプルーテラの体を見る
「俺の渡したトレーニングメニューはどうしたかな」
「え、えっと……」
「なんでもするというのなら、そこからしてもらわなくては。君にそれを渡したのは随分と前のことだったが、君はいまだに俺の1番最初の指導を行ってくれていないね。まずは基礎ができなくては話にならない」
「そ、それは……」
 二の句がつげない。確かにステラはレオンハルトから渡された謎の筋トレメニューをこなしてはいなかった。しかしそれは筋トレなど必要なかったからだ。ステラには膨大な魔力と人の羨むほどの有用な魔法がある。魔法の技術を鍛えるならともかく、筋力を鍛える必要性など欠片も感じない。
 あえぐように黙り込んだステラをしばし眺めた後、レオンハルトはにっこりと微笑んだ。
「きっと俺の指導は君には向かないのだろう」
 そうして優しくステラの肩を叩く。
「なに、無理をする必要はない。君は君らしく精霊騎士を目指してくれればいいんだ。無理に俺のやり方を倣う必要はない。応援しているよ」
「えっと……」
「では俺はこれで失礼するよ。ああ、宿屋なら北の通りの方を見てみるといいと思うよ。あの辺りならきっと見つかるだろう」
 そう言って爽やかに手を上げて彼はあっさりと立ち去ってしまった。
「…………」
 『北の通り』dha epaと聞いてステラは惨めな気持ちになる。元々ステラの泊まっていた宿屋は中央のメインストリートに面した非常に利便性の良く外観や内装も整っている場所だ。けれど北の通りはメインストリートからは遠く離れており正直人気のないエリアだ。
 そこは人気のあるエリアからあぶれたりお金のない人が仕方なく行くような場所だった。
「どうして……」
 先ほどまで渦巻いていたのと同じ言葉をこぼす。その途端にステラの中で何かが決壊してどろどろとした感情が一気に溢れ出してきた。
「どうしてよっ! わたしが何をしたって言うのっ!?」
 わめくステラに通行人は避けるように遠巻きに通り過ぎていく。
「おかしい、おかしい、おかしい、おかしい! わたしは優秀なの! 可愛くって! 賢くって! なんでもできて! みんなわたしのことを好きになってくれるの!!」
 ざわざわと周囲の喧騒が耳に入る。我に帰ると何人かがステラを指差して何かを囁いているようだった。
『きみの行為は常にマークされてると思いなさい』
 騎士の言った言葉が蘇る。
「あ、ああああああああああああ……っ!!」
 ステラは叫ぶと、耳を塞いで脇目も振らずに走り出す。
(見るなっ! 見るなっ!)
 人の視線がこんなに恐ろしいのは初めてだった。もはや全ての人がステラのことを蔑んでいるように感じられて人気のない方ない方へとステラは駆ける。
「はぁっ、はぁっはぁっ、はぁっ」
 息を切らしてようやく立ち止まったのはメインストリートから何本か横にそれた薄暗い裏路地だった。
「おかdhaしい、おかしい……」
 爪をがりっと噛む。深く噛みすぎて血がじわじわと滲み出てきた。ぶつぶつと呟きながらステラはその場に座り込む。
 おかしい。こんなはずじゃなかった。だって前の時はこんな酷い目には合わなかったではないか。
「……くっ!」
 その時ひどい頭痛がステラを襲った。
(これは……っ)
 脳に一気に情報が詰め込まれる。あらゆる場面、あらゆる会話。そのどれもが確かな既視感を持ってステラの脳内によみがえった。
「そうだ、わたしは……」
 ステラはその深く青い瞳に仄暗い光を宿し、顔をあげる。
「繰り返したんだわ、女神様に頼んで」
 やっと思い出した、とステラはうっそりと笑った。
(レオンハルト様のために、人生を繰り返したんだ)
 失敗してしまった、とステラは反省した。
 先ほどのレオンハルトとの会話だ。ステラは前回も同じ理由でレオンハルトに弟子入りを断られたのだ。
 あそこは筋トレをしているふりをするべきだった。選択を間違えてしまった。
「でも、おかしいわね……」
 ステラは前回と何も変わらない。記憶が有ろうが無かろうが、ステラはステラのままだ。なのになぜ前回とこんなに状況が違うのか。前回も確かにレオンハルトは今のような距離感だったが、それ以外の5人とは仲良くできたはずなのに。
「……ミモザ?」
 前回と今回の1番大きな違い、それはミモザだ。
「……もしかして覚えているのかしら」
 それならばこの違いに説明がつく。
「……そう、またわたしの邪魔をするのね、悪い子」
 アベルもジーンもマシューも、前回はステラのものだった。ステラに反論したりしなかった。ステラを愛してくれていた。けれど今はどうだdha epaろう。
 ミモザが何かしたのだ。彼らに何かを。
「……殺してやろうかしら」
 しかしステラが直接手を下すわけにはいかない。それではすぐに足がついてしまう。
 確か前回のミモザは殺されて死んだ。しかし今回、もしミモザに1回目の記憶があるのなら、大人しく殺されたりはしないだろう。
「……会えないかしら」
 ミモザを殺した人間に。ステラとはきっと良い協力関係になれるはずだ。
「まぁいいわ、それは後でにしましょう」
 ステラには秘策がある。前回もお世話になったものだ。それさえあれば何も問題はない。
 そう、ステラの記憶が確かならば、確かこの場所はーー、
「そこのお嬢さん、よければおひとついかがかな?」
 その声にステラはにぃっと歪んだ笑みを浮かべた。
 その時、ぶわりと小さな音を立ててステラの守護精霊であるティアラから黒い霧のようなものが滲み出た。その目が薄暗い路地裏の中で紅く輝く。
 しかしそれはほんの一瞬のことで、ステラは気づかなかった。そんなことよりも自分の考えのほうに夢中だったからだ。
アントシアニンdhaクロムの効能アントシアニン

 結論から言えゴーヤ チャンプルー

 結論から言えばいじめ問題は解決した。
 ミモザが学校に通わず課題のみの在亜鉛 サプリ おすすめ宅学習をすることを認めるという形で、だ。
 ーーあの後、学サプリメント マカ校は蜂の巣をつついたような騒ぎになった。
 悪質なイジメとそれを担任の教師が見て見ぬふりをして増長していたことを重く受け止めた学校側が保護者との話し合いの場を設けたのである。
 それはミモザの狙い通りの結果だっマカ サプリた。
 隣のクラスの担任教師は公正明大を自で行く人物で、曲がったことを許さない性格であることをミモザは知っていた。そして授業中に騒ぎを起こせば責任感の強い彼ならば駆けつけてくれることも確信していたのだ。
(でも意外だったな)
 誤算だったのはミモザの母、ミレイが想像以上に怒ったことである。
 ミレイは本来とても大人しく日和見ゴーヤな人間だ。それこそ周囲の人間に「双子の見分けがつかないと困る」と言われて髪型や服装を分けさせることで差別化を図るという行動に従うほどである。
 ミモザの小心者な性格は彼女から受け継いだと言っても過言ではない。
 だから今回の件もいままでのミモザがそうであったように、ミレイは困ったような顔をして事を荒立てず穏便に済ますと思っていたのだ。ーーけれど、
「ミモザ……っ」
 傷だらけのミモザを前に彼女は半泣きで駆け寄ると、すぐにその体を抱きしめた。
 そうしてミモザの怪我の具合を確認すると、キッと顔を上げゴーヤ「一体どういうことなんですか!」とそばで説明のために控えていた教員に詰め寄ったのだ。
 これにはミモザは驚くのを通り越して呆気に取られた。これまでの人生で母がそんなにきつい声を出すところを初めて見たのだ。
 そしてその後も驚きの連続だった。学校側の説明を受け今後の対応の話になった時、学校側は再発を防ぐためにミモザを他のクラスに移すことを提案した。これはかなり思い切った案であると思う。学校側もそれくらい今回の件を重く見ていたということだろう。しかしそれにミレイは首を横に振った。
「それだけでは足りません。聞けばクラスの全員が今回の件に加担していたといいます。そしてそれに先生方は誰一人気づかず、担任の先生は隠蔽していたとか。その状況でどうして貴方がたを信用できるとマカ言うのです。クラスを変えたところで同じことが起きない保証は?事件になったことで逆恨みをされてさらにひどいことになるかも知れない。第一ミモザの気持ちはどうなるのです。みんなにいじめられていたことを知られているんですよ。それで何食わぬ顔をして明日から学校に通えと言うのですか!こんな酷い怪我を負わされて!」
 そこでミレイが提示した条件は二つである。
 一つはミモザの在宅学習を認めること。ミモザの気持ちが落ち着くまで、下手をすればそれは卒業までになるかも知れないがプリント課題をこなすことでそれを授業の履修と見なし、きちんと卒業資格も与えること。
 そしてもう一つはミモザが復学したくなった際にはそれを認め、その際には今回いじめに加担した生徒からの接触を一切禁じることである。
 ミモザから話しかけた場合はいい。しかし加害者側からミモザに近づくことはないように監視して欲しいという要求である。
 当然学校側は四六時中見張っていることはゴーヤできないと渋ったが「ではもし同様のことが影で行われてもやはり気づくことはできないということですね」と強く言われてしまうと反論は難しいようだった。
 結局、落とし所としては一つ目の条件は全面的に認め、二つ目に関しては要努力で適宜聞き取り調査なども行いながら対応していくという形となった。
 ちなみにミモザとしては許されるならば学校になど二度と行きたくないので卒業まで在宅学習で通す気満々である。一部の熱血教師を除いて学校側も対応に困っている様子のため、ミモザが学校に行かないという行為は双方にとって益がある選択だと言えるだろう。
「ミモザ、ミモザ、ごめんね、気づいてあげられなくて。頼りないママでごめんね」と抱きしめながら泣く母親にミモザは自分が愛されていたことを知って泣きそうになった。
 てっきりこの母も人気者のステラのことを自慢に思い、ミモザのことを下に置いていると思っていた。だからこのような面倒ごとを起こしてはうっとうしがられると思っていたのである。
 しかし実際は母はミモザのために泣き、ミモザのために学校と戦ってくれたのである。
 誤算は誤算でもこれは嬉しい誤算だった。
 ちなみにサプリメント マカ今回の件でアベルは一気に評判を落として面子が潰れたようである。姉のステラにも「嘘をついていたのね、ひどい!」となじられたようだ。
 一度潰れた面子はもう戻らない。偉ぶってももう格好がつかないだろう。彼の王冠は剥がされたも同然である。
 ついでに担任の教師も首になり、その上この小さい村中に噂が回り爪弾きにあっているようだ。彼がこの村を出ていく日も近いかも知れない。
(ざまぁみろ)
 ミモザは母親に抱きしめられながらほくそ笑んだ。
ゴーヤゴーヤクロム

 落ち込みはしたがマカ と は

 落ち込みはしたがいつまでも落ち込んでいても仕方が亜鉛 の サプリない。ミモザは今日も今日とて塔の攻略に勤しdha epaんでいた。
 続いてのターゲットである第3の塔は合成技術の祝福がもらえる塔である。
 合成とはドロップや採取した材料を組み合わせて薬や道具を作成する技術だ。これにより回復薬や毒薬はもちろん、梯子や網などを作成すポリ ペプチドることができ、梯子を使用しなければいけない場所に行くことが可能になったり、捕まえられなかった野良精霊が網を使うことで捕まえられるようになったりするという素晴らしい技術だ。
 正直この祝福がなくてもストーリーを進めることは可能だが、有利なアイテムを手に入れたり、やり込み要素を消化するのには重要な技術である。
 さて、この第3の塔はまず塔に辿り着く前にマカ と は一つ関門がある。
 それは洞窟である。
 ゲームでは特に害のある野良精霊などはおらず、蝙蝠型の野良精霊が背景的にぶら下がっているだけの洞窟なのだが、まぁ当然洞窟なので中は暗い。つまり第2の塔で手に入れた暗視スキルが必須なのである。
「ふー……」
 ミモザは小さく息を吐いた。
「オーケーオーケー。まだ大丈夫。まだ折れてない」
 心の話である。
 暗闇の中、ミモザは自分の手を目の前にかざす。銅の暗視スキルにより、自分の手はわずかに暗闇の中浮かび上がって見えた。
 それだけであった。
「使えねぇ…」
 銅の暗視スキルはなんと、自分の体が暗闇の中でも認識できるゴーヤ チャンプルーというだけのものであった。それ以外は何も見えない。真っ暗闇である。
「チー」
 守護精霊も自身の一部と見なされているのだろう。肩の上でチロが諦めたように首を振る姿が見えた。
「うぶっ」
 その時ばさばさと音を立てて何かがミモザの顔面に激突した。手で払いのける前にミモザの顔面を蹴り付けてそれは飛び去っていく。
 蝙蝠だ。
「焼き鳥にしてやる……」
 ミモザは目を据わらせると蝙蝠を捉えてやろうと両手を構えた。
 そのままじわりじわりと前に進む。
「うおっと」
 しかしそのまま小石か何かに足を取られて転びかける。なんとか壁に手をついて支えたため転倒はまぬがれたが、壁についた手の下に何かの感触がある。
 それはカサカサカサと音を立てて逃げていった。
「虫dha epa dhaか……」
 これでミモザが虫嫌いだったら悲鳴を上げているところである。
「あああっ!くっそー!」
 イライラする。しかし進まないわけには行かない。ここを抜けなければ第3の塔には辿り着けないのだ。
 もしくはこの洞窟の開いている岩山を登るという手もあるにはあるが、なんとなくそれはミモザの矜持が許さない。
 みんなが、特にステラが普通に通っている道を自分だけが通れないだなんて。
 例え第二の塔とは異なりこの洞窟の中が迷路のように枝分かれした複雑な道だとわかってはいても、進まないわけには行かなかった。

 数時間後、ミモザはもはや目をつぶって歩いていた。開けても閉じても変わらないからである。
 チロをメイスへと変え、それを杖代わりにして前方の地面を突いて確認しながら進む。最初はそろそろ歩きだったが、もはや慣れてほぼほぼ通常の歩行速度と変わらなくなってきていた。
 ふと、空気を切って羽ばたく音がした。
「そこだーっ!」
 叫んでミモザは手を伸ばす。パマカシッと軽い音と共にミモザの手はそれを捕まえた。
 蝙蝠である。
「ふっふっふっ」
 散々ミモザのことを翻弄してくれた蝙蝠はミモザの手の中でキュイキュイと戸惑った声を上げている。
「はっはっはっはっはーっ!!」
 洞窟の中にミモザの高笑いがこだまする。長い時間暗闇の中を彷徨い歩いたミモザには、見えずとも物音などの気配で生物の位置を捉える能力が備わり始めていた。
 じゃり、と背後で音が鳴る。ミモザは笑うのをやめてその方角へ向けてメイスを構える。
「………えーと、ミモザさん。何をなさっているんですか?」
 右手にメイスを、左手に蝙蝠をたずさえて目を閉じたまま仁王立ちをするミモザに、その姿が祝福によって見えているジーンはそう尋ねた。
 ミモザには見えていなかったがその表情はドン引きしている。
「見ての通り、第3の塔を目指して進行中です」
「僕の目には蝙蝠狩りをしているようにしか見えませんが」
「そういう側面もありますね」
 堂々とミモザは頷く。
「側面というか、真っ正面から見てそうとしか見えないんですが……、まぁいいや」
 ジーンはミモザの奇行を正すのを諦めたようだ。そして改めてミモザの姿をまじまじと見て尋ねた。
「もしか亜鉛 サプリしてなんですけど、第2の塔の攻略に失敗しました?」
「失敗はしていません。ちょっと自分の体以外の全てが見えないだけです」
「なるほど、銅の祝福はそんな感じなんですね。それで、一体どれだけここに居たんです?」
「いま何時ですか?」
「僕が洞窟に入ったのは午後2時ですね」
「朝の6時にきました」
「…………」
「8時間ですね」
 にこっとミモザは笑った。ジーンは笑わなかった。

「……結局なんやかんやさらに時間がかかりましたね、もう夕方ですよ」
 ジーンの言う通り、洞窟を抜けると空はまだかろうじて青いが西の方はもう茜色に染まりかけている。
「でも見てください、ジーン様。洞窟にこもっていたおかげで僕の気配を察知する能力が開花しました」
 そう言ってミモザは右手に5匹、左手に6匹の蝙蝠を握った状態で見せる。
 彼らはうぞうぞと動いて解放を訴えて鳴いていた。
「うわっぐっろ!ちょっとやめてくださいよ!そんな汚いものぽいしてください。ぽいっ!!」
 邪険に扱われてミモザは少々むっとしたものの、確かに持っていても仕方がないといえば仕方がないので両手を開いた。とたんに蝙蝠たちは一斉に洞窟に向かって飛び去っていく。
「ばいばーい」
「ばいばいじゃないですよ」
 ジーンは呆れている。ミモザは肩をすくめると「じゃ、行きましょうか」とジーン亜鉛の効果のことを促した。
 目の前には背の高い塔の姿が見えていた。
亜鉛 サプリ おすすめdha epa亜鉛の効果

「仕事だ、ついアントシアニンの効果

「仕事だ、亜鉛の効果ついて来い」と簡潔に言われてほいほいついて行っゴーヤた先が王宮だった。
 おかしいとは思ったのだ。えらい身綺麗にされて化粧をほどこされドレスを着せられたから。
「え、なん、なんですか?」と若干怯えて尋ねるミモザにレオンハルトは真顔で言った。
「害虫退治だ」
マカ と は「それってゴ……」
「その名は口にするな」
 実はゴから始まる4文字の虫が大の苦手なレオンハルトである。あれはいつのことだっただろうか。いつものようにミモザが王都に滞在した夜、屋敷に出現した例の虫の姿を見つけて、ミモザは初めて自分の師匠が逃げ出す姿を見た。ちなみにその時はミモザが退治した。
 レオンハルトはごほん、と一つ咳払いをすクロムの効能ると、
「その虫じゃない方だ。まぁ、行けばわかる」
「はぁ」
 まぁ虫なら得意だから別にいいか、と安易に考えたのがつい先ほどの話である。

 現在ミモザは王都のレオンハルト邸で厄介になっている。これは何もミモザに限ったことではなく、塔の試練に挑むほとんどの者が王都に滞在することになるのだ。なぜかというと7つの塔は王都を取り囲むようにして存在しているため、王都に滞在するのが攻略に効率的だからだ。
 王都には塔の試練に挑む者限定の宿屋まで存在するほどである。試練に挑むことを推奨するゴーヤ国が支援金を出しているため、他の宿屋よりも安く泊まれたりする。もちろんいつまでも試練に挑んでいるのだといって居座られては困るため、割引は一年間のみという制限はある。ミモザも宿屋に泊まろうか迷ったのだが、レオンハルトに頼みたい仕事もあるからと誘われたのでご厚意に甘えさせてもらうことになった。
 そしてその滞在初日の仕事がこれである。
(ちょっとよくわからない)
 きょろきょろするとレオンハルトに行儀が悪いと叱られるので必死に平静を装う。しかし内心はいまだに混乱中だ。
「ええと、レオン様、虫は……?」
「今追い払われたから問題ない。そのまま虫除けをしていろ」
「はぁ……」
 しれっと返された言葉は相変わらず要領を得ない。意味がわかっていないミモザに、レオンハルトは意地の悪い笑みを浮かべた。
「君の外見はいいな。虫アントシアニンの効果除けにぴったりだ」
「あー……」
 そこまで言われてやっとミモザも察する。周囲をちらりと見ると若い女性陣はひそひそと何事かを話し合っているが近づいては来なかった。
「かえって余計な刺激をしてしまうのでは?」
 その中に鬼の形相でこちらを睨む女性を2人ほど見つけ、訊ねるミモザを彼は鼻で笑った。
「君の容姿を見て挑む度胸のある女性は稀だ。よほど自分の容姿やそれ以外に自信がなくてはそんな真似できないだろう」
 まぁ確かに、とミモザは頷く。自分の容姿が優れている自覚はあった。何せ主人公と瓜二つの顔である。良くないわけがない。
 こればかりは感謝せざるを得ない。これで容姿まで正反対でミモザだけ不細工であったら本気で立ち直れる気がしない。製作者からの温情か、キャラデザをサボっただけかはわからないが、なにはともあれありがたい話である。
「まぁつっかかって来そうなのもいるが、死にはしないさ」
「死なない程度の目には合うんですか?」
 ミモザの質問にレオンハルトは答えず肩をすくめた。
「たいした派手なご登場だなマカぁ」
 その時、聞いたことのある声に話しかけられた。振り向くとそこに立っていたのはガブリエルであった。
 彼も今日は制服ではない正装をしており、ブラウンの髪を後ろに撫で付けて伊達男っぷりに磨きがかかっている。黒のスーツの胸元には赤い薔薇が飾られていた。
「オルタンシア様は?」
「あっち」
 彼はレオンハルトの問いに簡潔に答える。そこには誰かと談笑しているオルタンシア教皇の姿があった。彼はさすがにいつもの法衣を身にまとっている。
 あたりを落ち着いて見回すとフレイヤとジーンの姿もあった。彼女達もいつもの制服ではなくパーティー仕様で、フレイヤは真っ赤なドレスに身を包んでいる。
(今頃お姉ちゃん達は宿屋だろうか)
 きらびやかな世界を眺めながらぼんやりと思う。若干自分は今何をしているのだろうと疑問には思うが、ゲームのストーリー通りに進んでいるのなら今日は特にすることはないはずだ。
 今日はゲームで言うと旅立ちの日だ。ショートカットして道なき道をきたミモザとは違い、ステラは街道を進んで王都まで来たはずである。つまり倍以上の時間をかけて今頃王都についたのではないだろうか。まぁ、ヒッチハイクや乗り合い馬車に乗るなどをすアントシアニンれば14時間よりは短い時間で王都には辿り着けるだろう。確かチュートリアルボスとの戦闘もその途中にあったはずだ。まだ仲間として選択できるのはアベルだけのはずなのでアベルと2人で行動しているのだろう。
(確か次の攻略対象との遭遇は王都での買い物中だったか)
 ゲームのシステムは午前と午後の行動を大雑把に選択できるというもので、買い物にいけばそれだけで午前中は潰れる。そして最初はチュートリアルとして装備を整えるために午前中に買い物に行かされるはずだ。つまり明日の午前中にその攻略対象と出会うはずである。あまりどういった人物だったか思い出せないが、確か『知り合いと間違えて声をかけてしまった』というベタな出会い方だった気がする。 
(つまり明日の午前中に僕は第1の塔に行けば鉢合わせずに済む)
 明日は朝早くに家を出よう、と考えていると、その思考を引き裂くように荘厳な演奏が始まった。
 ぎょっとして顔を上げる。
「本日のメインのご登場だな」
 ガブリエルが囁いた。
「メイン?」
「決まってるだろ?第一王子殿下さ」
 彼は陽気にウインクをして見せた。
dhaアントシアニン亜鉛 サプリ

「構えないのですか亜鉛の効果

「構えないのですマカか?」
 ジーンは不思アントシアニンの効果議そうにミモザにそう問いかけた。ミモザはそれにふふん、と余裕の表情を返す。
「先に言っておきます。ジーン様、降参するなら今のうちですよ」
 オルタンシア教皇聖下は言った。『強い精神的ショック』を与えろと。
 dha epaつまり本人の元々の性質や精神を刺激により呼び覚ませばいいということだ。
 それはミモザの得意分野である。
「………同じセリフを返しておきましょう」
 ジーンはわずかに警戒するように目を細めた。そしてこれ以上の話し合いは不要と言わんばかりに剣を構えて見せる。
 それを見てとって、ミモザは一歩前へと進み出た。
「ジーン様」
 そしてその場で軽くくるりと一回転した後、可ポリ ペプチド愛らしくスカートをつまむ。
 小首をかしげてみせた。
「僕のような可愛いらしい金髪美少女に、暴力を振るうのですか?」
「うっ」
 途端に彼が葛藤するように動きを止めた。
 にやり、とミモザは笑う。
 これが秘策である。
 何もなんの理由もなく、こんな動きにくい格好をしてきたわけではないのだ。
 ミモザは容赦なく攻撃を続ける。
「武器も持っていない金髪美少女相手に」
「う、くぅ……っ」
「ほらほら、スカートですよー、ヒラヒラですよー」
「う、うう……」
 もう一クロムの効能押しだ。相手は相当弱っている。
 ミモザは最終兵器を出すことにした。
「ジーン様……」
 こっそりと隠し持っていた目薬をさす。目もとがうるうるといい感じに湿った。
「あなたはそんな酷いことはなさいませんよね?」
 上目遣いでぶりっこポーズをとる。
「………くっ」
 ジーンはがくり、と地面に膝をついた。
「僕の中の非モテ男子が……っ、例え相手がミモザさんだろうと金髪美少女に暴力は良くないと訴えている……っ!!」
「失敬な」
 ミモザは素早く駆け寄ると膝をついたジーンに容赦なく手刀を叩き込んだ。
 ジーンがぱたり、と音を立てて倒れる。
 ミモザはそんなジーンのそばで両手の拳を構えてスタンバイした。頭の中ではカウントダウンが開始する。
 ワン、ツー、スリー。
 脳内で勝利のゴングが鳴りサプリメント マカ響く。
「アイアム、ウィナー!」
 ミモザは構えていた拳を天高くへと突き上げて勝者のポーズを取った。
 ミモザ、大勝利である。
「………もう少し女の子と遊ばせるべきなのかしら」
 その弟子のていたらくを見ていたフレイヤが、思案するようにそうつぶやいた。

「何やってるんだ、あいつは……」
 それを見ていたマシューは呆れたようにぼやいた。
「まぁまぁ、そう言ってやるなよ」
 そんなマシューにガブリエルが声をかける。
「お前さんも今にそんなことは言ってられなくなるさ」
 そう言って彼はジェーンの肩を促すように軽く押した。ジェーンはその理知的な瞳を悲しげに伏せると、何かを決心したかのように顔を上げ、前へと進み出る。
「マシュー」
 そうして静かに口を開いた。
「わたしは、貴方を助けるために鬼になるわ」
「………? 一体何を……」
 訝しげに目を細める彼に、ジェーンはバックから何かを取り出した。それは一冊の本である。
 そこには幼い文字で『にっきちょう』と書かれていた。
 マシューはゴーヤ顔色を変える。
「そ、それは……っ」
「貴方の妹さんに事情を話して借りてきたのよ。マシュー、わたしは今からこれを……」
 ジェーンの瞳がひたり、と真剣にマシューを見据えた。
「音読するわ」
「や、やめ……」
 止めようとするがもう遅い。ジェーンは本を開いた。
「おとなりにすむライラちゃん、きょうもとてもかわいいです。しょうらいけっこんしてくださいとおねがいしたら、いいよといってくれました」
「ぐあああああっ!!」
 マシューは耳を塞いで叫ぶ。しかしジェーンは続ける。
「きょうライラちゃんがだれかとあるいているところをみました。ライラちゃんにだれかをきくと、こまったかおでカレシだといいました。カレシってなんだろう?」
「や、やめ、やめて……」
「しょうらいはライラちゃんとおおきなおうちでしろいいぬといっしょにくらしたいです。おしごとはみみずをとるおしごとをします」
「ひいいいいいっ」
 その光景を見てガブリエルはつぶやいた。
「えぐいなー」
 ミモザもそれには同意だ。
 子どもの頃の淡い思い出を人前で暴露されてわなわなと震えるマシューにミモザは同情しつつ、他人事として見守った。
 ちなみにこの作戦の提ゴーヤ案者はミモザである。
「きょうおかあさんにカレシってなにってきいたら……」
「や、やめてくれぇ!!」
 たまらずマシューが白旗をあげた。
「……戻る気になったかしら?」
「なった! なったから!!」
 そこまで叫んではっ、とマシューは目を見張る。
「俺は、どうして……。今までなにを……?」
「解けたみたいだな」
「解けたみたいですね」
 その様子を見てレオンハルトとミモザは頷く。
 ふぅ、とミモザは汗を拭う仕草をして物憂げにため息をついた。
「とても尊い犠牲でした……」
 主に成人男子としての尊厳とかプライドとか。
「君だけは敵に回したくないな」
 無表情に淡々と、レオンハルトはそう言った。
マカ と は亜鉛 サプリ おすすめ亜鉛 の サプリ

 今、レオンハポリ ペプチド

 今、レオンハルトは最大亜鉛 サプリの危機に直面していた。
 それはいゴーヤ チャンプルーつもの業務のはずだった。野良精霊の異常な大量発生が生じたため、それを退治しに来たのだ。落ち込み気味だったミモザも調子を取り戻させるためには良かろうと連れてきてみれば、アントシアニンの効果そこにはーー、
 うぞうぞとうごめく、黒光りする例の虫が大量にひしめいていた。
 何故か森の窪地に大量発生している『ゴ』から始まる4文字の虫の姿に、レオンハルトは鎮痛な面持ちになると顔を手で覆った。
 
(死にそうな顔色だなぁ)
 そんな師匠の様子を隣に並んで一緒にその光景を見下ろしながら、ミモザは見守っていた。
 さもありなん、と思う。虫が得意なミモザですら若干気持ち悪いほどの量である。嫌いなレオクロムの効能ンハルトに至っては言うまでもないだろう。
 レオンハルトの心情は察するにあまりある。
 やっと気を取り直したのか、レオンハルトはふぅ、と小さく息をつくと、
「ミモザ、いけ」
 据わった目で指示を下した。
「アイアイサー!」
 心得たと言わんばかりにびしっ、と敬礼を決めてミモザはメイスを構える。
(新技を使おう)
 最近地道な努力の末に手に入れた新しい毒技である。
 ステラに負けて足を負傷し、しばしの余暇期間があったミモザは塔攻略のかたわら新たな毒を出せないか練習していたのである。
 そしてその結果手に入れた新たな毒、それはずばり『麻痺』である。
 とはdha epa dhaいえ以前の毒同様、大した効果はなく、せいぜいがなんかピリピリするくらいである。しいていうなら指先の繊細なコントロールが狂うことがあるかも知れない。
 しかし虫相手なら人間相手よりかは効くだろう。
 いちいちこの数を傷つけるなど馬鹿らしいので今回はMPの節約をやめて空気中に毒を放出することにした。
「見よ! これこそ僕の新技!!」
 誰ともなしに告げるとはっ、と気合いを入れてミモザはメイスを前に突き出す。
 とたんにメイスの周辺にいる虫達がバタバタと倒れて動かなくなった。
「………」
 ミモザは無言でしばらくメイスを蠢く虫目掛けて左右に振る。気分はスプリンクラーである。
 しばらくそうしているとやがて全ての虫が動きを止めた。
 ミモザはぐっとガッツポーズを決める。
「見てください! レオン様! 僕の新技、その名も『殺虫剤』です!!」
「素晴らしい亜鉛の効果!」
 レオンハルトは心の底から称賛するように拍手をした。

「それで、ミモザ。その後はどうだ」
 その質問が先日落ち込んでいたことを慮ってのことだとはわかっていた。
「ご迷惑をおかけしました」
 ミモザは丁寧に頭を下げる。その杓子定規な返答にレオンハルトはむっと顔をしかめた。
「そのようなことは聞いていない」
「おかげさまで立ち直りました。第3の塔の攻略にも行ってきましたよ」
 ステラとのいざこざがあってあの時は結局中に入れなかった第3の塔である。あの塔の中に入ると、そこにはジャングルが広がっていた。
 肝心のその試練の内容はというとーー、
 ミモザはげんなりと思い出す。
 高速移動で走り回るなんかよくわからない植物の捕獲である。
 奇声をあげながら走っているので特に見つけるのは難しくないのだが、とにかく逃げ足が早くてなによりも走る姿が気持ち悪い。
 紫のまだら模様の花弁に黒に近い緑色をした茎、赤い葉っぱを腕のようにうねらせながら高dha epa速で根っこを足のように回転させて走り回る姿は、はっきり言ってただの怪異である。
 めしべに当たる部分の色が金銀銅のいずれかであり、それで祝福のランクが決まるのだが、なにしろ走り回っているものだから捕まえてみるまでその色がわからない。
 元気よく塔の壁を駆け登る姿にここに梯子があればと思い、捕まえる時に触りたくなさすぎて網があればと願う。
 もしかしたらその切なる願いが合成の技術を得るために必要なのかも知れない。
 捕まえてみるとそれはちょっと湿っていてぬるっとしていた。そのうごめく植物の中央部が銅色なのを見て、ミモザは迷うことなく無言で最上階へと向かった。
 もう捕まえたくなかったからだ。
 ちなみに奇声のように思えた音は葉っぱが擦れて起こる音だったらしい。あまりにもその動きが鬱陶しすぎてその胴体である茎の部分を葉っぱごとぎゅっとわし掴んだ際に音が出なくなって判明した。特に知りたくはなかったが最上階まで行く途中に他の試練を受けている人がどうしたら大人しくなるのかを尋ねてきたので教えることができたのはまぁ、善行だっただろう。
 遠い目をするミモザに第3の塔と聞いて色々と察したのか「そうか」とレオンハルトは頷いた。
「ちなみアントシアニンの効果にレオン様はその、この塔を攻略した時にあの植物は……」
 一体どうしたのだろう、と思って尋ねると「ああ」とレオンハルトは軽く頷いた。
「殺して持っていった」
 真顔である。
「…………」
「厳密には殺すと言う表現は誤りだな。知らないのか? あの植物は生物ではない。祝福のために作られた何かだ。その証拠に最上階まで上がったら姿が鍵に変わっただろう」
「え、あ、はい……」
 それはそうなのだが、あの得体の知れない植物を殺す度胸はミモザにはない。
 なんだか祟られそうな怖さがある。
 やっぱりすごい人だなぁとその思い切りの良さと迷いのなさに感服しつつ、あの謎の植物が平気でゴキブリがダメなのは何故なのだろう? と首を傾げた。
(何かトラウマでもあるのだろうか……?)
 ミモザにはちょっと理解できそうになかった。
亜鉛の効果亜鉛 サプリ おすすめdha epa dha

 さて、この世界dha

 さて、この世界には野良精霊というものdhaが存在する。
 ゲーム上では雑魚敵として冒険dhaの途中でエンカウントする相手であり、その発生理由については語られないが、こいつらは実は人間が生み出した存在であったりする。
 精霊というのは人と共に生まれる。
 これはこの世界の常識である。ゴーヤ チャンプルー
 ではなぜ野良精霊という人と繋がっていない精霊が存在するのかというと、彼らは元々人と共にあったのが様々な理由でその接続が切れてしまった存在である。
 もちろん、人と精霊の繋がりというのはそんなに簡単に途切れるものではない。
 事故なども稀にあるが、そのほとんどは人為的な行為により切断される。
 一番多い理由はより強い精霊とアントシアニンの効果接続するために自身の精霊を捨てて他人の守護精霊を奪うというもので、捨てられた精霊同士が自然交配し繁殖したのが野良精霊達だ。そのためその多くはとても弱く、大した力は持たない。
 しかし稀に突然変異でとても強い個体が生まれることがあり、それはボス精霊と呼ばれるのだが、そのボス精霊を自身の守護精霊とするために元々共に生まれた精霊を捨てる者も現れるという悪循環が起こっていた。
 国も教会も守護精霊を交換することや野に捨てる行為は禁じているが、取り締まりきれていないのが現状である。
 そしてもう一つ、彼ら野良精霊が雑魚である理dha epa由があった。
「ああ、いたいた」
 ミモザは草むらをかき分けながら森の中を歩いていた。視線の先にはうさぎにツノが生えた姿の野良精霊がいる。
 ひたすら生暖かい目で微笑む母親に昼食をふるまった後、仕事に戻る母を見送ってからミモザは森へと来ていた。
 ミモザ達の住むバーベナ村は森に四方を囲まれている利便性の悪いど田舎だ。そのため少し歩けばすぐに森へと辿り着く。
 森には大雑把に目印の杭が打ち込まれており、通常10歳前後の学校を卒業していない子どもはその杭よりも先に入ることを禁じられている。しかし今のミモザはその杭を通り越して森の奥深くへと足を踏み入れていた。
 当然、バレたら叱られる。
 しかし今は大人に叱られること以上に気にしなければいけないことがあった。
「ゲームの開始は学校クロムを卒業する15歳からだ」
 じっと草葉の影から草をはむ野良精霊の姿を見ながらミモザはチロへと話しかける。
「つまりそれまでに僕達はお姉ちゃんより強くなっている必要がある。それも大幅に、だ」
「チィー」
 チロもその方針には賛成のようだ。その同意に満足げにミモザは頷く。
「じゃあどうやって強くなるか。手っ取り早いのはもちろん、実際に戦ってレベルを上げることだ」
 とはいえ、ミモザもチロも野良精霊との戦闘などしたことがない。一応学校では戦闘技術の授業があったが、ミモザの成績は底辺を這っている始末であった。
(つまり、ここは不意打ちに限る)
 卑怯だなどと言うなかれ。これは命のかかったことなのである。
 ミモザはチロへと右手を伸ばした。チロは心得たように頷く。
 それと同時にその姿が歪み、形を変えた。
 それは武器だった。細く長い金属の持ち手に先の方に棘が何本も突き出た鉄球が付いている。いわゆるモーニングスターメイスと呼ばれるアントシアニン棍棒である。槌矛と呼ばれることもある叩き潰すことに特化した打撃武器だ。
 これが守護精霊と野良精霊の一番の違い。
 人と繋がっている精霊はその姿を武器へと変じることができるのだ。これは昔は出来なかったのが徐々に人が望む姿に適応するようになり、そのような変化ができるように進化していったのだと言われている。
(やっぱり棘が生えている)
 チロの変化した姿を見てミモザは眉を顰めた。
 ゲームでのチロは序盤はただのメイスである。つまり棘の生えていない鉄球が先端に付いているだけのただの巨大な槌だ。しかしゲームの半ば頃より狂化が始まり今のような棘の無数に生えたモーニングスターメイスへと姿を変えるのだ。
 つまりやはりゲームよりも早く狂化してしまっているのだ。
 一度狂化してしまった者は進行することはあれど正常に戻ることはない、と言われている。
(うーん、まぁいいか)
 本当はそんなに軽く済ませていい問題ではなく狂化した個体は取り締まりの対象なのだが、ミモザの場合は早いか遅いかの違いで正直狂化しない選択肢を選べる気がしなかった以上諦めるしかない。
 一応ゲーム上では侮られ過ぎてなのか何故なのか、ミクロムの効能モザの狂化は主人公達以外にはバレてなかったように思う。
 チロも小さい精霊のため普段はなるべくポケットなどに隠しておけばなんとかなるだろう。
 さて、とミモザは野良精霊を見る。先ほどまで横を向いていた野良精霊は、少し移動してちょうどこちらに背中を向けていた。
(君に恨みはないがごめんよ)
 ミモザはチロを両手に持って大きく振りかぶると、
「僕たちの礎となってくれ」
 野良精霊へと向けて一気に振り下ろした。
 血飛沫が舞った。
アントシアニンの効果マカサプリメント マカ

「ジーンくんアントシアニンの効果

「ジーンくん、……だったかしら?」
「ええ」
 ステラはジーンの真剣な眼差しに苦笑を返すゴーヤ チャンプルー
「酷い誤解だわ。わたしはただ亜鉛 サプリ、この子を助けたいだけなの」
「そのために、それはいけないことだと諭す自らの妹に手をかけると? ステラさん、貴方は……」
 ジーンは醜いものでも見るように顔を歪めた。
「狂っている」
「酷いわ、ジーンくアントシアニンん」
 ステラはその強い言葉に傷ついたように目を伏せる。
「この間会った時は褒めてくれたじゃない。とても可愛いって、綺麗だって」
 思わずミモザが白けた目でジーンを見上げると、彼は誤魔化すようにごほんごほんと大げさに咳をした。
「あ、あの時はそう思ったんです。ですが、貴方の行動は度が過ぎている」
 そう言って強く否定するように首を横に振る。
「物事には限度がある。貴方は亜鉛の効果もう少し自分のことを客観的にかえりみるべきだ」
「……貴方は、ミモザの味方なのかしら」
 ぽつりとステラはこぼした。その口調はひどく寂しげで、そしてとても禍々しい。
「どちらの味方とか、そういう問題ではありませんよ」
 呆れたようにジーンはため息をついた。
「どちらの意見に正当性があるか、これはそういう話です」
「王都に来てから……、なんだかおかしいわ」
 ジーンの言葉が聞こえていないかのように、ぽつりぽつりとステラはこぼす。
「村ではみんなわたしの意見を聞いてくれた。わたしは優秀だって、優しいって、正しいって言ってくれクロムたのに」
 ステラの表情は変わらない。涼しい表情のまま、唇にはわずかに笑みすら浮かんでいるというのに、その瞳だけがぽっかりと穴が空いたかのように薄暗かった。
「貴方はわたしよりもミモザが好きなの?」
「………。どちらが好きかで言ったら、まぁ、貴方のことは好ましくありませんね」
 ステラの瞳孔がショックを受けたように収縮する。そして一度ゆっくりと瞬きをした。
「邪魔をしないで」
「したくてしてるわけじゃないんですけど、ねっ」
 ステラから氷の破片が放たれたのを、ジーンは土壁を作ることで受け止めた。そのままその土壁は蛇のようにぐんっとうねると、一気に伸びてステラへと突進する。ステラはそれを避けたが、土壁はどこまでも追跡を続けた。
「……くっ」マカ
 ステラは氷の破片を放って土壁を凍らせることでその動きを止める。しかしその時にはもう、ジーンはステラの逃げるルートを読んで土壁と挟み込むようにその背後へと回り込んでいた。
「……っ」
 切り付けられた刃をステラはなんとかレイピアで受け止めたがその切先は耳障りな音を立てて滑り、ステラの頬を掠める。
 彼女の血が宙を舞った。
(すごい)
 ジーンのことである。魔力が多いことは知っていた。しかしあれだけの量の土を動かし、なおかつそのスピードもコントロールも落とさないというのはかなりの熟練の技だ。事実ステラもミモザも攻撃は直線的で、相手を追尾するなど困難である。
 それに剣術においてもジーンに一日の長があるのだろう。そもそもステラの武器であるレイピアは斬り合いをするようには出来ていない。接近を許し切り結んでしまった時点でステラは圧倒的に不利である。
「もうやめませんか。今ならばまだ貴方の行為は未遂だ。貴方が大人しく手を引くというのなら、ポリ ペプチド僕は何もしませんよ」
「わたしが悪いことをしているみたいに言うのをやめて……っ!!」
 ステラが激情したように叫ぶ。その強さにジーンは呆気に取られたように動きを止めた。
 その隙を突いてステラが氷の破片を生成する。
「危ないっ!!」
 ミモザは素早く駆けるとジーンに飛びついた。
「ぐぅ……っ!」
 氷の破片が、すんでのところで飛び込んだミモザの足を貫く。そのまま2人はごろごろと地面を転がった。
「ミモザさん!」
「………っ」
 地面には2人が転がった軌道をなぞるようにそれなりの量の血が広がった。それに気づいたジーンが声を上げるが、ミモザはすぐに起き上がると油断なくメイスを構える。ジーンもその視線を追うようにして彼女のことを見た。
 彼女ーー、ステラのことを。
 ステラは無言で佇んでいた。いつもは華やかな笑みを浮かべる口元は無感情に閉じられ、明るい輝きを宿す瞳は昏くよどんでいた。彼女はレイピアをひたりとミモザへと向ける。
「わたしの邪魔をしないで」
 ぞくり、と身を震わせる。ミモザは自分の死を覚悟した。
「もうやめて!」
 唐突に、悲鳴のような声がその空気を引き裂いた。
 その声にステラが夢かサプリメント マカら覚めたように顔をあげる。振り返った視線の先では、少女が頭を抱えるようにしてうずくまり、泣きじゃくっていた。
「もう、やめて。ごめんなさい、ごめんなさい、わたしが悪かったです、ごめんなさい」
 嗚咽を漏らしながら、彼女は言葉を紡ぐ。
「こんなことになるなんて思わなかったの、こんな、怪我する人が出るほどのことだなんて……」
「貴方は気にしなくて良いのよ?」
 ステラがゆっくりと彼女に近づく。少女はそれに怯えたように身を引くと、拒絶するように首を振った。
「ごめんなさい! わたしが間違ってました。ごめんなさい、ごめんなさい……っ」
「君たち、一体何をしているんだい?」
 その時落ち着いた男性の声が響いた。見上げるとそこには教会騎士団の制服を着た若い男性が立っていた。彼は訝しげに身を震わせて謝罪を繰り返す少女と血を流すミモザ、それを支えるようにするジーン、そして立ち尽くすステラを見る。
 周囲を見渡すと塔に入るために行列を作っていた人々が伺うようにこちらを見ていた。
(そりゃそうだ……)
 いかに距離を取った場所でのやりとりだったとはいえ、あれだけ派手にやり合えば人目につくに決まっている。心配した人々が騎士に報告したのだろう。
「とりあえず……、そっちの子は手当をしようか。あと全員話を聞かせてもらうから、詰め所まで来てもらうよ」
 彼は冷静にそう告げた。
アントシアニンマカポリ ペプチドゴーヤ

 2人でトボトボと亜鉛 サプリ

 2人でトボトボと畑に囲まれた道サプリメント マカを歩く。まぁ、トボトボしているのはミdhaモザだけでレオンハルトは相変わらずの堂々たる足取りだ。
 ミモザはちらり、と無言で隣を歩く師を見上げた。
「あのぅ、もしかしてなんですが」
「うん?」
 ミモザの言葉を聞くように、レオンハルトは向クロムき合う形で足を止めた。ミモザも立ち止まる。
「アベルのこと、嫌いですか?」
 その疑問に彼はにっと犬歯をみせて意地悪く笑う。それはイタズラが見つかった子供のような笑みだった。
「わかるか?」
「えっと、まぁ、そうかなって」
「嫌いだよ、あんな奴」
 そう吐き捨てるように言った後、ふと思い直したように彼は「ああ」と吐息を漏らした。
アントシアニン「しかしそんなにわかりやすかったか、気をつけないといけないな」
「いえ、そこまであからさまではありませんでしたので。でもまぁ、楽しそうだなぁと」
「ふっふ、いやすまない。君にとっては災難だったとは思うのだが……」
 そこでどうにも堪えきれないというようにレオンハルトは笑みをこぼす。それを隠すように手で口元を覆った。
「嫌いな奴を正論で追い詰めるというのは愉快でつい、な。バレないように自重しなくては」
「……あなたにとって幸いであったなら僕も嫌な目にあったかいがあります」
「ここは不謹慎だと責める場面じゃないか?」
 不思議そうに首をサプリメント マカ傾げるレオンハルトにつられるように、ミモザも「うーん」と首を傾げた。
 2人は鏡写しのように向き合って同じ方向へ首を傾げる。
「僕1人だったら嫌な目にあったっていうだけの話でマイナスで終わっちゃうんですが、あなたが喜んでくださるなら補填されてプラスの出来事になるじゃないですか。意味もなく嫌な目にあったわけじゃないと思えるので」
「ネガティブなのかポジティブなのかわからない理屈だな」
 まぁ、君らしいか、とレオンハルトは微笑む。
「まぁ、君がそう言ってくれると俺も遠慮なく面白がれるというものだ」
「悪い人ですね」
「言っただろう」
 首を傾げるのをやめてレオンハルトは笑った。
「俺は不公平な人間なんだ」
 それは悪党にふさわしい凄みのある笑みだ。
「贔屓するべきは僕じゃなく家族なんじ亜鉛 の サプリゃないでしょうか?」
 しかしミモザは首を傾げたままだ。ミモザのその疑問に、レオンハルトは笑みを深めた。
「ふふふ、不思議か」
「二人は仲が良いのだと思ってました」
「まさか。あの能天気で恵まれた弟が疎ましくてたまらないさ。格好悪いから言わないだけだ」
 そうだなぁ、とレオンハルトは周囲を見渡す。辺りに人影はなく、あるのは畑と用水路だけだ。
「食べ損ねた昼食でもどこかでとるか」
「よろしいのですか?誰かに見られたら……」
 ミモザとレオンハルトがぐるだとバレてしまうのではないか、そんな不安がよぎる。しかし彼はそんなミモザの懸念を一笑にふした。
「いじめられて落ち込んでいる子どもを慰めるだけさ」
「なるほど」
 それなら、とミモザは頷いた。

 2人並んで適当な木陰へと座り、畑を眺めながらサンドイッチを食べる。用意したコップには水筒からいつものミルクティーをそそいでいた。
「俺の父親はどうしようもなdhaいろくでなしの呑んだくれでな、精霊騎士としては優秀だったようだが酒で問題を起こして軍を首になってからは更に荒れた。母親は娼婦でこっちも酒癖の悪いかんしゃく持ちでね。幼い頃は二人によってたかって殴られたものだよ」
 遠い記憶を思い起こすようにゆっくりとレオンハルトは語った。その口調は内容とは裏腹に随分とのんびりとしており欠片も悲壮感はない。
「ああ、同情は不要だ。母親は俺が幼い頃にあっさり死んだし、父親も俺の身体がでかくなって敵わなくなると大人しいものだったよ。それに俺は元から両親のことを好きではなかったし、なんの期待もしていなかった。まぁ可愛げのない子どもだったんだな」
 この傷も父親がやったものだ。と右目の火傷跡を見せる。
「幼い頃に、なんだったかな。火鉢の炭だったかなんだったかを押し付けられたんだ」
 ああ、火鉢ってわかるか、中に焼いた炭を入れる暖房器具なんだが、とジェスチャーをし始めるのに、「知ってます」とミモザは頷いた。
「見たことはありませんが、知識としては」
「そうか、正直今では廃れて使ってるのなんて魔導石もろくに買えないようdha epa dhaな貧乏人だけだろう」
「そうなんですか」
 ミルクティーに視線を落としながらミモザが相槌を打つのに、レオンハルトは苦笑して頭を掻く。
「まぁ、可愛くない子どもは蔑ろにされて当然だ」
 誤魔化すように言われた言葉にミモザは顔をしかめた。
「……当然じゃないですよ」
 全然当然ではない。
「おかしいです」
「……そうか」
 レオンハルトは否定せず、何故かミモザを慰めるように頭を撫でた。慰められるべきはレオンハルトだというのに変な話だ。
「もしまたそのようなことがあれば、今度は僕が守ります」
「すまないが、俺はもう自分自身で身を守れるし君よりもずっと強い」
 そう言いつつもレオンハルトの口元は嬉しげに緩んでいる。ミモザはつまらなそうに口を尖らせた。
「アベルの母親のカーラさんと再婚した頃は一番穏やかだった。たった4年しか持たなかったがね。彼女は賢明な女性だった。親父の『病気』が再燃するとすぐさま切り捨てた。……一応俺のこともアベルとともに引き取るつもりだったようだ。しかしそれは親父が拒んだ。別に俺に愛情があったわけじゃない。カーラさんに嫌がらせがしたかったのさ」
 そこで彼はミルクティーで口を湿らせた。普段こんなに長く話すことのない人だ。どうやら話しずらクロムいらしい。先ほどからあまり視線が合わない。
「2人で王都へ行ってからの日々は最悪だったよ。しかしまぁ、王都にいたおかげで道が開けたとは言えるだろうか。俺は生まれつきガタイが良くて強かった。しばらくの間は精霊使いとして小銭を稼いで暮らしたよ。王都では需要に事欠かなかったからな。その関連で人に精霊騎士を目指してはどうかと言われてこうなったのさ」
 精霊使いというのは騎士の資格は持たないが精霊で戦うことを生業としている人達のことだ。騎士になるには色々と条件があるため、あえて騎士にならずに精霊使いとして働く人も多い。むろん、資格職なぶん、精霊騎士のほうが収入は安定していることが多いのだが。
 最初弟とカーラに会いに行ったのは安心させるためだったのだ、と彼は言った。
「彼女は俺のことも実の息子のように可愛がってくれていた。だから俺が無事であるということと、数年とはいえ穏やかに暮らさせてもらったことの恩返しもできたらと思っていたんだ。金は受け取ってはもらえなかったがね」
 苦笑する。伏せられた金色の瞳を憧れるように細め「彼女は理想の母親だった」と囁いた。
「弟のことも可愛がるつもりでいたさ。だが俺がくだらない親父の相手をしている間も、貧困に喘いでいる間も、あの弟は彼女のもとでぬくぬくと育っていたのだと思うと可愛がる気になれなくてな。この田舎の村で俺のことを笠にきて自慢するのを見ていると、ますます萎えてしまった。まぁ、あいdha epaつは別に悪くないさ。ただ逆の立場だったらと思う事が時々ある。要するに、ただのみっともない嫉妬さ」
「そうですか、なら僕と同じですね」
 ミモザの言葉に、やっと彼はミモザのほうを向いた。ミモザはそれを見つめ返す。
「僕には出来のいい姉がいて、彼女は僕の欲しいものを全部持ってるんです。だから僕はそれが羨ましくて……」
 体育座りをしている膝に、こてん、と頭を預けてミモザは無邪気に笑った。
「僕たち、おそろいですね」
「……嫌なお揃いだな」
 苦虫を噛み潰したような顔をしてみせて、しかしすぐにレオンハルトは口元に淡い笑みを浮かべた。
「初めて人に話した」
「僕もです」
「内緒だぞ。格好が悪いからな」
「はい」
「君の話も内緒にしておいてあげよう」
「まるで共犯者みたいですね」
「まるでじゃないさ」
 ミモザが見つめる先で、彼は金色の目をにやりと歪めて悪いことに唆すような甘い声を出す。
「俺と君は共犯者だよ、間違いなく。だって一緒にアベルのことを陥れただろう」
 人差し指を一本立てて見せると、それをミモザの唇へと押し当てた。
「内緒だ」
 しー、と吐息を吐き出す彼に、ミモザも同意するようにしー、と息を吐き出した。
 2人は身を寄せ合って笑った。
dha亜鉛の効果亜鉛亜鉛の効果

 その後は仕事のゴーヤ

 その後は仕事の話になり、ミモザはレオンハルトとアズレンの会話を聞くのみであっマカ サプリた。話題にはやはり野良精霊の異常増殖と狂化の件がのぼったが、現在は小康状態であアントシアニンの効果り以前の同時多発などは起きていないが継続はしていること、原因は相変わらず不明であること、そして人為的に引き起こされていることは状況証拠的にほぼ確定であることがやり取りの中で明かされた。
 最後に「では期待してゴーヤいるぞ!我が国の最強の精霊騎士よ!!」というアズレンの激励を受けて挨拶は終わった。
 そうしてマッスル王子との面会をなんとか無事に終えたレオンハルトとミモザだったが、その2人の間には今、
「……えっと、お食事でもお待ちしましょうか?」
「いやいい」
 微妙な空気が流れていた。
 原因は明白だ。
(好みのタイプ聞かれてとっさにレオン様ゴーヤの名前出しちゃったからなぁ)
 ミモザはぼんやりと斜め上方を見やる。シャンデリアが眩しい。
 レオンハルトの性格的に、あのような場であのような名前の出され方はきっと不愉快だったことだろう。王子の発言からするともしかしたらミモザがエスメラルダと話している間、彼は不機嫌な表情を浮かべていたのかも知れない。
(不機嫌な顔の何が面白いのかはわからないけど…)
 謝罪しなければ、と思いつつもどうにもタイミングが掴めず気まずい沈黙が流れていた。いっそのこと一発殴ってくれたほうが謝りやすいまである。
「ええっと、」
「君は」
 そこでやっとレオンハルトは重い口アントシアニンの効果を開いた。ミモザは開きかけた口を閉ざして彼を見上げる。レオンハルトはミモザのことは見ずに、手にしたグラスを眺めていた。
「先ほどの発言だが」
「す、すみませんでした!」
 思わず土下座する勢いで謝る。
「ええと、とっさに思い浮かんだ男性がですね!レオン様で!つい!」
「……そうか」
 恐る恐る見上げる。彼は非常に微妙そうな顔でこちらを見ると、はぁ、と一つため息をついた。
「君のことだから、そんなことだろうとは思ったよ」
「は、はぁ、えっと、次からは同じようなことを聞かれたら、えっと、別の誰かの名前を……」
「それはやめろ」
 強い口調に身をすくめる。ちらりと彼を見るとその目は据わっていた。
「それは、やめなさい」
「……はい」
「俺でいい」
ゴーヤ ふい、とまた顔ごと背けてレオンハルトはグラスを見つめる。
「そういう時に出す名は、俺でいい」
「……わかりました」
 本当はよくわかっていないがわかったふりをしておく。レオンハルトは「それでいい」と頷いたのできっとそれでいいのだろう。またしばらくの間が空き、どうしようかなぁとミモザがもぞもぞ身じろぎをし始めたあたりで、
「あー、君は」
 再び気まずそうにレオンハルトが口を開いた。
「はい?」
「ああいうのが好みなのか?」
「好み?」
 見つめ合う。先に目を逸らしたのはやはりレオンハルトだった。彼ははぁ、とため息を吐く。
「もういい。少し鷹を撃ちに行ってくる」
「鷹?」
「手洗いだ」
「あー……」
 レオンハルトからグラスを受け取りその後ろ姿を見送る。いつもよりその背筋が若干しょんぼりして見えるのはミモザの気のせいだろうか。ふと途中でレオンハルトは何かを思いついたように足を止め振り返ると「筋肉とか胸とかの餌をぶらアントシアニン下げられてもフラフラついて行くなよ」と念を押した。
「………はい」
 極めて遺憾である。

「ねぇ、あなた」
 レオンハルトがお手洗いに立って少しした頃に彼女は訪れた。
(僕のことを睨んでいた……)
 ピンクブロンドの髪に緑の瞳をした令嬢、アイリーンである。彼女はにっこりと笑顔でミモザに話しかけてきた。
「レオンハルト様からあなたを呼んでくるようにと言われたのだけれど、一緒に来ていただけるかしら?」
(嘘だな)
 とはすぐにわかったが、ここで平民のミモザが伯爵令嬢を無下に扱うわけにもいかないだろう。それに彼女の思惑も気になるところである。
「わかりました」
 ちょっとレオンハルトに言われた「フラフラついて行くなよ」が脳裏をよぎったが、別に餌をぶら下げられたわけじゃないからいいだろうとミモザは1人がてんして、彼女の誘いに応じることに決めた。
マカ サプリサプリメント マカ亜鉛 の サプリ